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座卓部・新館 -tatami-room round table club-

循環と成長・寿命の小話 




■2017/0408 (2017/0410 追記)





前回の記事で、
ただガレている個体を、痩せている方が長生きすると勘違いしている飼育者も多い。
と書いたが、いい機会だ。
せっかくだからその理由を記載しておこうか。




体液量が多く、循環量が高いということが何であるかを考えてみるといい。
そして老化の現象を考えるといい。

循環量が高いということは老廃物・余剰栄養素の排出が多く、
微弱脱水・脱水状態による腸管での水分の再吸収量も減る。
ということは体液・血液や、細胞内・周囲に老廃物が維持されず、
濾過された常に鮮度の高い体液がベースになる。



細胞間液が多く、循環が高いということは一定時間内の濾過の量が多く、
同時に細胞内の体液量が多いということは、一定時間内の細胞間液との体液交換量が多くなるということだ。


同時に内臓の細胞も老廃物が蓄積せずに機能力を発揮できる。
濾過に余裕があるということは当然臓器への負荷も減る。



血液の状態を考えてみるといい。
循環量が低く、濾過が低く、老廃物が常に体液内・血液内に滞在している状態は、
ヘビの場合は細胞や各器官には何の影響も無いだろうか?

答えは否。
当然在り得ない。
生物である以上、その辺りの基本原則は変わらない。

特に肝臓や腎臓なんてのはただでさえ負担の多い臓器だ。
全体的に体液量を増やして機能力を上げれば当然負荷は減る。
負荷が減れば減るほど老化が遅くなるのは当然だ。


同時に、再利用量が多ければ多いほど基礎的な鮮度は低下するので、
古いものは排出し、常に新しい材料で体液を構築する方が当然よろしい。

だから内側と外側からの水分供給量というのはメイン要素なのだよ。





保水量や体液量が多ければ、毛細血管の稼働効率も増える。
栄養や酸素・必要要素が供給された際に発生する効果も血液や体液を媒体に循環するから、
その辺の機能力も高くなり、一定の供給量に対してそれを有効に利用できる量が増加する。



皮下脂肪なども体液量が多ければ細胞や内臓の循環の補助になり、関連する機能力を上げる。
逆に体液量が低く、脂肪密度が高いと循環を阻害するため各機能力は低下する。


体液や血液を濾過して老廃物を排出する際には、必ず同時に水分を利用して排出される。
当然その水分は体液のため、体内の体液量は減少する。
その際、皮下脂肪層にある体液や、余剰水分(私が普段から皮下保水量とか言ってるもの)が、
その減少した部分に補充される感じになる。


体液量が少ない場合、体表・呼吸からの水分揮発や、濾過排出が発生する上で、
筋肉や皮下脂肪から水分や体液が内臓循環や血液の維持に優先的に持っていかれるため、
水分供給量が低く、消耗が優位性をもってそれが積算していくと、
よくアダルト個体に見かける、成長すればするほどガレてくる状態に繋がっていくわけだ。


前の記事でも書いたが、 ″体積が増加するということは要求量も増える ″ というのは当然そこでも適用される。

増加した体積を支えるには、体液量・循環量・濾過量が体積に準じて増加しなければならない、ということだ。


そういう個体はベビーの時とアダルトの時の背肉の付き方・細胞の柔らかさ等を見比べてみるといい。
成長と共に肉質が固くなってくるのはヘビの基本性質ではないからな。


故に私はチラホラと ″構成状態が違う ″的な言葉を言っていると思うが、その一部はこういうこと。

細胞の状況・状態で、役割や負荷の意味が異なるというわけだ。







体液量が多ければ多いほど循環系の機能力を上げるため、
当然ただ痩せている個体よりは老廃物の濾過、細胞の活性値等は高くなる。

それが寿命に絡まないと思うか?




″痩せている方が長生きする ″というのは、
これも理解や技術の無い人間から出てきた言葉で、脂肪密度を上げただけの肥満個体と、
痩せて脂肪密度による体液循環阻害が低い個体では、そのどちらが・・・という極論的な話でしかないだろう。

それにかなり昔に出て来てる話だから、昔の飼育者の水準を考えれば、当然両者共に脱水状態がデフォだろうからな。

体積が少なければ、水分を摂食や経口摂取から得れる量が、要求量に対して比率の問題で充足率が高くなる。

痩せていれば肥満個体よりは循環阻害が低いから、
肥満率が高く・体積が多い個体よりは体液量や循環が比率上で多くなるから多少はマシ、という程度の話だ。

・・・機能力差異上の水分反映率や供給量、相関性なんぞ当たり前のように考えられていないだろうしな。
どう考えてもコンディションを最優先にして出て来てるものではないわな。


付け加えるなら、
食物の摂取量が低ければ単純に老廃物・余剰栄養素・酸化物質等の発生が低くなるから内臓への負荷が減る。
細胞数が低いほうが老廃物の発生量も抑えられる。
細胞数による消費エネルギーが低いから負荷が減る。
という安直な理由も入っているだろう。

・・・阿呆かと。

それではコンディションを成立させているのではなく、省エネモードにして耐久させているだけだ。
それはあくまでも ″維持 ″であって、飼育の範疇ではない。


哺乳類、または人間に変換して考えるといい。
丈夫で、健康で、強い体を創る上で、必要な事はただ痩せさせて、低代謝にすることか?

構造を考えろ、在り得ないだろう。

170cmの人間に胡瓜とキャベツだけ喰わせて、1日100ccの水だけ与えて、
30キロ台まで痩せ細った奴に 『お前は健康だ、これでいい。 自信を持て』 と言っているのと変わらない。

そして人間がヘビのように状況に耐えるために低代謝になれると仮定してみるといい。
・・・結構馬鹿げた認識であることはわかるだろう。

意図的に濾過に集中させるために給餌を遮断し、水分供給量を多くすることはあるが、
無条件的に上記に基いているならばコンディションを考える・構築する上では話にならない。





コンディションは体格や肉付きで考えるのではなく、細胞性質・各機能力・負荷に対しての優位性等で考えるのだよ。

それが考えれず、表面的な肉付きだけでしか考えれないなら、
何十年掛かろうとコンディションというものは基本的な部分すら理解出来ない。


体液・循環・各部位の機能力・稼働量、そういったものを把握できないと、
ヘビのコンディションなんて本質的には分かるわけがない。

一定以上わからない場合何処まで行こうが ″生きていれば正解 ″の範囲に留まる。
それでは幾ら時間が経過しようが、始めたばかりの初心者と同じだ。

そもそも肉付きなどの事を考えるなら、まずは海外のその種の野外個体の画像を見漁れと。
そうすれば多少は良い状態のイメージもしやすいだろう。

コピペ(放置)飼育でマウスだけ喰わせてる人間が、コンディションとは何であるかを話せるか?


体液量はコンディションの主要要素なわけですよ。
この1要素は体のほぼ全ての機能に関与する。
体液・水分の絡んでいない機能・部位がそんなにあるか?

そして彼らは外部への依存率が高く、同時に自発的に不足を補完する機能・能力が低い。
状況に対して要求や認識も区分けされており、あらゆる機能が外部要素との相関性の上で成立している。


ただヘビの場合は更に別の各供給要素ごとの、
稼働加算値( 内臓稼働量や代謝や循環、機能力に対してのバフみたいなもの )がある。
水分関連は最優先事項ではあるが、体液量だけ増やせばいいというものではない。


基本単純な話で、水分循環量が滞れば老化は進む。
水分循環量が多ければ細胞自体の老化が緩和される。

ヘビであれ哺乳類であれ、その辺は基本原則だろう。


当然これ以外にも寿命に絡むものはあるが、今回は書いていない。
それ以外を考えるならヘビのシステムが他の爬虫類同様、外部依存であることを前提にして、
何が循環や細胞を動かす要素であるかを考えるといい。











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2017/04/08 Sat. 14:56 | trackback: -- | comment: 0edit

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