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座卓部・新館 -tatami-room round table club-

ヘビの拒食要因周辺のちょっとした話 




■2015/0817






今更ながらヘビの拒食要因とその周辺に関して少し書いておこうと思う。
が、まぁあくまでもこういうパターンとか原因があるよ的な感じで適当に書くので詳細は各々考えるように。
既に解ってる方は当たり前だよなぁと嘲笑ってもらえればいいでしょう。







①季節性拒食
これが出やすい種類とかはあるが、基本的にヘビが感覚的に反応してるのは屋外気温の低下とその距離感。
ボールパイソンみたいに感度がシビアな種はどうしようもなく、
(一つ拒食させないやり方はあるが調整間違うと死ぬだろうからお勧め出来ない)
本来季節拒食が発生して当たり前の種類に関してはしょうがないが、
それ以外は部屋自体の気温を上げれば反応しなくなる種類も多い。
部屋自体の気温を上げたり隙間風などを防ぐことにより、ヘビに屋外気温との距離を錯覚させる感じ。

また、冬の季節への反応をする際にヘビの体内では体液類・血液等の循環の低下が発生していると思われる。
そのため胃液・腸内の消化液等の分泌量が減り、食欲の低下につながる。
そこに加えて特定の行動を抑制する系の何らかのホルモン等も分泌されるようになるのだろう。

これは真夏に気温低下させても同じ現象が発生するかといえばそうでもなく、
極端に気温を下げない限りは体内時計と屋外気温が介入するため、大概の個体は普通に喰う。
まぁ気温を下げる期間が長くなれば吐くだろうけど。

上記の季節性の血液や体液の循環低下による拒食は、
体内水分量が低い個体・体液循環量が低い個体ほど発生しやすく、
一般飼育者層の手元に居る個体などは、
本来季節拒食が発生しないような種類まで発生しているのを多く見受けるので注意が必要。





②内臓脂肪による拒食
これは文字通り食わせすぎによる拒食で、
血中脂肪の滞留・内臓脂肪圧・体脂肪圧で細胞間液や毛細血管などの流れが滞り、
部分的な内臓機能の低下が起こり食欲低下が引き起こされているというもの。

あとこの状態でも消化液の分泌が減る。
何故か消化されない状態で数日後に吐くとかはこれが要因の場合がある。
この状態がデフォルトになると、喰う時期でも喰い飽き・喰いムラが出やすくなる。
内臓機能の低下で血中脂肪や余剰栄養素等の処理が滞るためだと思われる。

そうなると原因と結果が反復する悪循環が形成されてしまい、
その上そこで飼育者が何とか喰わせようとして強制やアシストをやり、
更に状態の悪化に拍車をかける意外とよく見られるパターンがあるので注意。

コレと思われるものが要因な場合は給餌量を暫く減らすことをお勧めする。
定期的に喰わせることは必ずしも良好な状態の維持には繋がらず、状態によっては敢えて痩せさせることも必要だ。
体重の減少=コンディションの低下ではない。
特にこれ以上・または現状、摂取した栄養素を有効利用できていないと見える場合は給餌量は落としたほうが正解だ。

要は、このぐらい食べれば本来はこれぐらい体重に変換されるのに今はそんなに反映しないな・・・という場合。
こうなると血中に余剰栄養素として回っているか、内臓脂肪を育成しているかのどちらかだ。

腹に入るだけ喰わせてても体長・体重増加の想定数値に及ばない場合は給餌量を減らして、
体長・体重の増加量の変化を見る必要がある。
(大型種・大型個体や、WD個体はまた別の話も出てくるけれども)

この状態も季節性拒食を引き起こしやすくする要因の一つ。
通常状態で体液系の流動量が滞っている場合、
そこに季節性の代謝低下・気温低下による代謝低下が重なると・・・という話。





③脱水による拒食
WD個体でありがちなパターン。
脱水量が多く、それが原因で血液・体液等の量や循環量が低下し、
それにより内臓機能が低下して消化液の分泌量が減り、
食欲、または食欲というか喰う体力そのものが無くなっている場合。

これが原因での喰いムラも発生するのでWD個体飼育時は水分供給をしっかりやらねばならない。

と言っても既存の初心者向けの飼育法しか出来ない場合は、
CB個体でも当たり前のように脱水状態がデフォルトになってることがよくある。

脱皮不全なんかが良い例で、
アレは脱皮時に分泌される『剥離液』みたいなものが、体内水分量の低下で分泌量が減少し、
更に体表の保水などもされない状態に晒されて剥離液が揮発し、皮が体表と癒着してしまっている状態。

ヘビは湿度だけあればいいというものではない、湿度なんてものは本来ただの副産物だ。
その状態では上記の③の状態が含まれ、①に繋がりやすい体になる。

よく『脱皮が下手』などという言葉を見受けるが、そんな話はないのでくれぐれも気をつけるように。


あと、最近売られている脱皮促進剤みたいなものも注意が必要だ。
状態を上げている最中の個体に補助として使用する分には問題無いが、
脱皮不全の原因を保有するにもかかわらず、
それを野放しにして放置し、脱皮だけ何とか行わせようとするのは飼育の放棄ともとれるスタンスだ。

また、体内水分量が低い状態でいるとちょっとした気温低下や食後の刺激などでも吐きやすくなる。
生き物は生きていれば正解という話ではないのだ。





④繁殖期による拒食
これに関しては既存の情報では繁殖スイッチが入ってる個体は喰わない個体が多い、
とのことらしいが、その発生の差異の理由について他所では記載などはされていない。
以前クーリングした自分の手元に居る個体は交尾しながらでも喰っていたためよくわからない。
他所で飼育した個体と私が飼育した個体を同条件でクーリングに入れて、
その後の反応にどういった差異が発生するのかというデータを取ればいい話だが面倒くさい。

だけどもコレと思われるものが要因であれば、喰わないなら喰わせないでも問題無い。
この場合は寧ろこの喰わない期間を利用して、個体の体脂肪を落とす期間として利用する方がいい。





⑤その他
警戒心から喰わない・野外で変なものを喰う習慣が付いている・光があると喰わない・
何らかの理由で一度食べたら一定期間が経過するまで喰わない・周りに人間が居ると喰わない・
活オンリー・死体専食・紫外線遮断による内臓稼働量低下・マウスロットを含む病症要因等、
その他の原因も色々ある。
当然複合要因や、これに②・③が合わさっていたりする場合もザラにある。





結論から言うと基本的には簡単な話で、
体内水分量・体液循環量さえ一定以上を確保できていれば拒食というのは発生しづらくなる。
しかしそれに甘んじて喰わせ過ぎるのはNGだ。
喰わないのが問題ではなく、喰わない理由が問題だ。

⑤のその他はまた別の話。

②・③がデフォルトになってる場合は当然寿命にダイレクトに反映してくる。
内蔵や体中に負担が掛かっているのだから当然だ。

また、現時点で本来拒食をするような負担が体にある状態でも拒食をしないで喰い続けて急死するパターンもある。


よくヘビは『飼育上やることが少ない』などと言う飼育者が多いが、それはトカゲやカメに比べればの話だ。
認識の甘い飼育者の場合は『ただ何もやっていないだけ』ということがよく見られるので改めて自己確認を。


取敢えず簡単に書いたが、こんなのがあるよという参考程度に。
どれだけやっても必ずも絶対も無いが、各々『状態が良い』とはどういうものであるかを少しでも理解し、
自分の手元に居る個体の状態はできるだけ把握するように(´・ω・)





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2015/08/17 Mon. 19:37 | trackback: -- | comment: 0edit

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